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台湾知的財産局が2025年第1四半期知的財産権動向を発表

台湾知的財産局が2025年第1四半期知的財産権動向を発表

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BY 編集部

一、特許・商標出願の全体的動向
2025年度第1四半期、台湾において受理された3種類の特許出願の合計は17,063件となり(発明12,202件、実用新案3,232件、意匠1,629件)、前年同期比1%増加しました。このうち発明特許は2%増加しています。その中、台湾籍出願者が47%、外国籍出願者が53%を占めました。台湾籍出願者数は前年同期比2%減少した一方、外国籍出願者数は5%増加しています。
商標登録出願受理件数は21,099件(1件の出願で複数区分を指定可能なため、実際の出願区分数は27,445)となり、2%増加しました。出願者の割合は台湾籍77%、外国籍23%です。商標出願区分数は徐々に回復傾向にあります。

二、国内出願者の特許出願概況
(一)特許トップ10出願人、TSMCが6年連続首位

国内の発明特許出願は4,355件で、そのうち企業が3,534件を占めています。発明特許の上位10出願人の中で、TSMCは305件で1位に立ち、次いで南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)が127件、台達電(デルタエレクトロニクス)が82件、群創(インテル・オプテラ)が80件、友達(AU Optronics)が76件、瑞昱(Realtek)が72件、鴻海(フォックスコン)が69件、聯發科(メディアテック) が59件、英業達(インベンテック)が54件、宏碁(エイサー)が47件となっています(下図参照)。TSMCは109年の第1四半期から6年連続で1位を維持しており、もう一つ注目すべきは台達電(デルタエレクトロニクス)で、件数およびランキングのいずれにおいても同社の単四半期史上最高のパフォーマンスを記録しています。

(二)意匠特許トップ5出願人
国内の意匠出願件数は682件で、上位5のうち聯府塑膠(リェンフー・プラスチックス)が27件で1位に立ち、次いで唐虞(タンユイ)が22件、宏碁(エイサー)が18件、皇冠金属(クラウンメタル)が12件、統亜電子(トンヤ・エレクトロニクス)、愛進化(エボリューション・ラブ)、欣大園藝(シンダ・ホーティカルチャー)、家登(Gudeng)がそれぞれ9件となっています。聯府塑膠(リェンフー・プラスチックス)は2年連続で首位を維持しており、愛進化(エボリューション・ラブ)と家登(Gudeng)は初めて上位5にランクインしました。

(三)学校の特許出願人トップ10
我が国の学校による特許出願は364件で、トップ10の出願人は明志科技大学が24件で1位、次いで清華大学が23件、台北科技大学と陽明交通大学がそれぞれ21件、国立台湾大学が18件、成功大学、雲林科技大学、高雄科技大学がそれぞれ15件、中央大学が14件、中山大学が13件となっています。その中で、明志科技大学は初めて各校の首位に躍り出ており、件数とランキングの両方で同校の単季における最高の成績を記録しました。

(四)研究機関及び国営事業における特許出願トップ申請機関
台湾の研究機関における特許出願件数は72件となっており、工業技術研究院(工研院)が38件で最多となっております。また台湾の国営事業における特許出願件数は18件で、台湾銀行が10件で最も多くなっております。

三、外国人特許出願の概要
(一)特許出願人国籍分析

外国人による特許出願は7,847件で、トップ5の国(地域)は日本が3,538件で最も多く、次いでアメリカが1,624件、韓国が828件、中国が706件、ドイツが230件となっています。この5つの国(地域)の件数はいずれも増加しており、日本と韓国はそれぞれ前年同期比で213件と113件の増加を見せており、台湾市場への関心が高まっていることを示しています。

(二)特許の外国出願人トップ10
特許の外国出願人トップ10について、アメリカのアプライドマテリアルズが263件で1位に立ち、日本の東京エレクトロンが236件、韓領が221件、韓国のサムスン電子が198件、日本の日東電工が154件、日本のキオクシアが153件、アメリカのクアルコムが144件、日本の富士フィルムが91件、アメリカのラムリサーチが89件、日本のパナソニックIPマネジメント株式会社が72件で続いています。
アメリカのアプライドマテリアルズは3年連続で外国出願者の首位を維持しており、日本の東京エレクトロン、日本のキオクシア、アメリカのラムリサーチ、日本のパナソニックIPマネジメント株式会社などの5社はそれぞれ、各社の四半期の最高記録を達成しました。これは、台湾が世界の半導体生産と研究開発において戦略的な役割を果たしていることを示し、周辺の設備供給業者が台湾で技術と市場の保護を強化することを促しています。また、台湾は技術力と知的財産保護が整っているため、外国企業が進出することを引き寄せています。

(三)意匠出願人の国籍別分析
外国人による意匠出願は947件で、トップ5の国(地域)はアメリカが219件で最も多く、次いで日本が212件、中国が160件、スイスが79件、韓国が54件となっています。この中で、アメリカは今季日本を超え、首位に躍り出ました。

(四)意匠における主要な外国出願人トップ5
意匠の主要外国出願者トップ5は、中国の北京石頭世紀科技(Stone Global)が58件で最多です。次に、アメリカのアップルが45件、アメリカのモレックス(Molex)が37件、スイスのハリー・ウィンストン(Harry Winston)が31件、フランスのルノーグループ(Groupe Renault)が30件となっています。トップ5の外国出願者の件数はいずれも増加傾向にあり、台湾市場の重要性が高まっていることを示しています。そのため、製品デザインの競争優位性を確保するために、資源を積極的に投入することが求められています。

 
※本記事に関してご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にipdept@taie.com.twまでお問い合わせ下さい。
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