2014年第1四半期の専利(特許、実用新案、意匠を含む)出願件数の統計資料が知的財産局より公布され、全体的には下降傾向を示していることが分かった。新出願の総件数は19,543件であり、2013年の同期と比べて2.76%減となった。そのなか、実用新案の出願件数は5,569件であり、6.72%減となり、意匠の出願件数は1,967件であり、前年より22.38%激減していた。これに対し、発明特許の出願件数だけが3.57%増え、総計12,007件であった。
第1四半期の統計 | 専利 | 発明特許 | 実用新案 | 意匠 | |
台湾人 | 2013年 | 11,822 | 4,832 | 5,661 | 1,329 |
2014年 | 10,982 (7.11%↓) | 4,520 (6.46%↓) | 5,283 (6.68%↓) | 1,179 (11.29%↓) | |
外国人 | 2013年 | 8,275 | 6,761 | 309 | 1,205 |
2014年 | 8,561 (3.46%↑) | 7,487 (10.74%↑) | 286 (7.44%↓) | 788 (34.61%↓) | |
合計 | 2013年 | 20,097 | 11,593 | 5,970 | 2,534 |
2014年 | 19,543 (2.76%↓) | 12,007 (3.57%↑) | 5,569 (6.72%↓) | 1,967 (22.38%↓) |
発明特許の新出願件数が成長したのは外国人の出願件数が10.74%増となったためである(計7,487件)。但し、台湾人の出願件数が6.46%減となり、合計4,520件であった。更に台湾人の出願を分析してみれば、個人の出願件数が3.94%増となったが(686件)、その他の出願件数全てが減少したことがわかった。そのなか、企業は7.45%減となり(3,216件)、大学及び専修学校が10.17%減となった(486件)。また、研究機関が15.38%減となった(132件)ため、出願の総件数が減少した。
外国人の発明特許出願の件数の第1位が日本(3,243件)であり、その次はアメリカ(2,336件)、韓国(428件)、ドイツ(278件)及び中国(230件)である。また、アメリカ、韓国、中国の数量が大幅に成長したため、発明特許における外国人の出願件数が増加したことになった。
外国人の意匠出願の件数のトップ5は日本(294件)、アメリカ(167件)、ドイツ(73件)、韓国(46件)及びスイス(37件)である。また、そのなか、韓国だけが31.43%成長し、その他の4国の出願件数が減少した。
発明特許出願における我が国の法人のランキングにおいて、鴻海精密工業股份有限公司(HONHAI)が391件で連続1位となり、宏碁股份有限公司(ACER)は119件で2位となった、その出願件数が最近の3四半期で成長し続けている。また、台湾積體電路製造股份有限公司(TSMC)は83件で5位となり、2013年の同期より1.5倍成長し、その出願件数は5四半期連続の増加となった。更に、財団法人工業技術研究院(ITRI)は前年の第2四半期から出願件数が減少し続け、今のところは67件で6位となった。
順位 | 我が国の法人 | 出願件数 |
1 | 鴻海精密工業股份有限公司 | 391 (32.59%↓) |
2 | 宏碁股份有限公司 | 119 (25.26%↑) |
3 | 友達光電股份有限公司 | 105 (40%↑) |
4 | 緯創資通股份有限公司 | 87 (13%↓) |
5 | 台湾積體電路製造股份有限公司 | 83 (151.52%↑) |
6 | 財団法人工業技術研究院 | 67 (25.56%↓) |
7 | 中華電信股份有限公司 | 54 (200%↑) |
8 | 宏達国際電子股份有限公司 | 47 (42.68%↓) |
9 | 国立台湾大学 | 39 (2.63%↑) |
9 | 隆達電子股份有限公司 | 39 (11.43%↑) |
発明特許出願における外国法人のランキングにおいて、アプライド・マテリアルズは171件で1位となり、日東電工株式会社(159件)、クアルコム(132件)はそれぞれ2位、3位となった。
順位 | 外国の法人 | 出願件数 |
1 | アプライド・マテリアルズ(Applied Materials, Inc.) | 171 (128%↑) |
2 | 日東電工株式会社 | 159 (37.07%↑) |
3 | クアルコム(Qualcomm) | 132 (62.96%↑) |
4 | 富士写真フイルム株式会社 | 116 (27.47%↑) |
5 | インテル(Intel Corporation) | 109 (70.31%↑) |
6 | 東京エレクトロン株式会社 | 101 (26.81%↓) |
7 | サムスンディスプレイ株式会社 | 99 (25.32%↑) |
8 | 株式会社東芝 | 94 (23.68%↑) |
9 | ソニー株式会社 | 77 (6.94%↑) |
10 | マイクロチップ・テクノロジー(Microchip Technology Inc.) | 76 (442.86%↑) |
尚、知的財産局2014年第1四半期の発明特許の審結件数は16,417件であり、2013年の同期より21.85%増加し、審査順番待ち件数は122,192件まで減り、第2四半期においては12万件以下まで減ると予測されている。また、2014年3月の平均審査期間は35.75ヶ月まで減り、2013年の同月より8.01ヶ月減少した。更に、初回通知(1stOA)までの期間も26.87ヶ月まで減り、9ヶ月の減少となった。
参考サイト: “智慧局公布2014年第1季智慧財產權趨勢.” TIPO. 2014年4月30日。