BY 編集部
 

一、AEPRe制度の試行開始と好評状況
台湾知的財産局（以下「当局」と言います）は、昨年（2024）9月1日より「特許再審査加速審査（AEPRe）」制度の試行を開始しました。AEPRe制度は、試行開始から1年間で平均審査期間がわずか22.8日と短く、申請手続も簡便で、さらに手数料も不要であることから、出願人や代理人から高い評価を得ています。これを踏まえ、当局は本制度の試行を継続することを決定し、今後も広くご活用いただきたいと考えております。

二、AEPRe制度の対象範囲と運用方針
AEPRe制度は、初審査において一部の請求項のみが拒絶理由とされ、その他の請求項が拒絶されなかった再審査出願を対象としています。本制度は、出願人が再審査請求に際し、初審査の意見に基づき自発的に特許請求の範囲を認定された特許可能範囲に補正することを奨励するものです。出願人がAEPRe制度を出願戦略として採用する場合、その再審査出願は加速審査の対象となります。

三、AEPRe制度の運用実績と審査期間短縮の効果
AEPRe制度は2024年9月1日から2025年8月25日までの期間において、合計45件の申請を受理し、そのうち38件について審査結果を通知しました。出願人がAEPRe申請を行ってから審査結果を得るまでの平均審査期間は22.8日にとどまり、通常の再審査出願が審査結果を得るまで約10〜13か月を要するのと比較して、大幅に短縮されています。AEPReの実施は、出願人にとって迅速な特許権の取得を可能とする大きな利点となっています。

出典：https://www.tipo.gov.tw/tw/tipo1/799-55732.html