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中国では2024年1月20日以降、電子形式にて発行された庁通知について、15日間の郵送猶予期間が適用されなくなります

編集部 

中国国務院は、2023年12月21日に、専利法実施細則の改正条文を公布し、2024年1月20日より施行されます。

改正内容のうち、実務の手続きに影響が出ると思われる改正点を一つ抜粋して紹介いたします。2024年1月20日以降、電子形式にて発行された庁通知については、15日間の郵送猶予期間が適用されなくなります

「15日間の郵送猶予期間」とは、国家知識産権局が郵送する各種の書類の発行日より起算して満15日を以って、書類の送達日と推定するものです。このことから、これまでは、例えば審査意見通知に対する応答期限の起算日は、審査意見通知の発行日からさらに15日を加算することができました。

「郵送猶予期間」を設けた本来の意図は、中国の国土面積は広大で、書類を僻地に郵送するには相当な時間がかかる可能性があることを考慮し、この15日間の郵送猶予期間が設けられました。しかし、現在では、中国現地代理人と国家知識産権局との書類のやり取りは、そのほとんどが電子形式となっており、郵送時間がかかるといった問題はほぼ存在しません。

この度改正された専利法実施細則第4条第3項において、書類の送付方法として「郵送」、「直接交付」に加え「電子形式」を追加し、書類のやり取りの方法を明確に区別しました。また、同条の第7項において、「国務院の特許行政部門から電子形式で送達される書類は、当事者が承認した電子システムに入力された日が送達日と見なされる」と規定されています。つまり、郵送猶予期間は「郵送」により発送された庁通知のみに適用され、電子形式にて発行された庁通知は、15日間の郵送猶予期間は適用されなくなります。

さらに、同日実施予定の専利審査指南の改正においても、「当事者が承認した電子システムに入力された日が、通知及び決定の発行日と一致しない場合、出願人が証拠を提出できない限り、通知及び決定の発行日が送達日であると推定される」と規定されています。

上述したように、現在、中国現地代理人と国家知識産権局との書類のやり取りは、そのほとんどが電子形式となっており、電子形式にて発行された庁通知の送達日は原則として国家知識産権局の発行日となることから、郵送猶予期間は実質的に廃止の状態となっています。従って、2024年1月20日以降に電子形式にて発行された審査意見通知に対する応答期限は、15日間の郵送猶予期間を加算できなくなるので、予めご留意願います。

資料の出処:中華人民共和国国務院令第769号

<https://www.gov.cn/zhengce/content/202312/content_6921633.htm

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